8月のTAP社内勉強会は、不動産コンサルタントで
“日本唯一の建築家向けの不動産会社”
創造系不動産株式会社代表の高橋寿太郎様に
『建築と不動産のあいだ』と『都市と地方のあいだ』
をテーマにご講演をいただきました。
高橋社長は、一級建築士として設計会社からキャリアをスタートされ、その後不動産仲介会社に転職。
その際に、「建築」と「不動産」は近しい業界でありながら、大きな壁があることをビジネスチャンスと捉えて、創造系不動産株式会社を設立。
年間250件ほどの仲介を行っているそうです。
今回は、著書にもなっている「建築と不動産のあいだ」についてと、同社が新しく“地方創生”“空き家問題”を切り口に取り組んでいる「いすみプロジェクト」についてもお聞かせ頂きました。
以下、講演会の学びメモです。
▼投資家のリテラシー
築古案件の再生プロジェクトを多く手掛けてきているが、常に物件を購入したオーナーにとってのベストは何かをシミュレーションを行って一緒に探っている。
そうしたうえで、プロジェクトの成否を分けるのは「オーナーの不動産・投資に対してのリテラシーの高さ」
→私も不動産投資家ですの、改めてリテラシーを高め続けていくことの重要性を感じます
▼建築設計と不動産仲介には大きな壁がある
建築設計は「モノにコミットする」のに対し、不動産仲介は「ヒトにコミットする」という差があり、この差が、建築士は不動産のことがわからない(さわらない)、取引士は建築のことがわからない(さわらない)に繋がる
→この間を埋めるのが同社であり、そのため、建ててメンテナンスするまでの企画、収支計画、資金調達、保険、登記まで工数をかけてサポートすることが参入障壁となっている
▼受注は100%建築士からの紹介
工数をかけているが、建築士からの紹介は成約率が高いため、集客コストがかからず、結果高収益となっている
→同社でないとダメという建築士からの圧倒的な信頼感がある
▼空き家問題を次のビジネスチャンスに
あと15年で1,000万戸増えるといわれる空き家をどうビジネスチャンスとするかを考え、そのチャレンジの場として千葉県いすみ市にいすみラーニングセンターを設立
→月1のペースで勉強会を実施。収益としては弱いが、都内では作れない人脈づくりや新たな知見の獲得に繋がっている
▼創造系旅行社の設立
いすみで取り組みを行ううちに、不動産と旅行というのは相性が良いビジネスであることを感じている
→創造系旅行社を設立。今後は、不動産×旅行でビジネスを作ることで収益増を考えている
といったことをメモさせて頂きました。
高橋様のご講演をお聞きして感じたことは、「ニーズを探る力」と「ニーズから立案した企画をカタチにすること」です。
不動産仲介業というサービス業の基本である「お客様の不満、困っていることをいかに解決するか」にフォーカスし、「うちでしかできないこと」に徹しているが、同社の成功の要因だと思いました。
いすみの新しい取り組みも魅力的でしたので一度勉強会に参加してみたいと思いました。
高橋様この度は貴重なご講演をありがとうございました。
創造系不動産株式会社