今月のTAP月1勉強会は、関西ご出身ながら農業に興味があって20代で縁もゆかりもない千葉県鴨川市に移住して18年。
現在は農家民泊「たえんどん」の運営と千葉県議会議員秘書をされている首藤武宏さんにご講演を頂きました。
田舎への移住は、深川の下町にどっぷりと根付いている自分には無い選択なのですが、ちょっとした憧れ?もあり、非常に面白かったです。
また首藤さんが実践されている“農的生活”というキーワードはこれからもっと広がるように思いました。
首藤さんは昔、司法試験にチャレンジされていたこともあって、法律関係にお詳しいことから民主党政権時代に議員秘書にもなり、現在は千葉県議会議員の秘書もされていることから
【田舎の政治・県議会議員のお仕事の現実】
についてもお話下さり、これも東京に住んでいる私には知らない世界だったので視野を広げる良い機会になりました。
以下、ちょっとメモをシェアさせて頂くと。
■人を集まる場所を作りたいと思いで、たまたま鴨川に移住。ただ、完全に移住者扱い
→溶け込むためには「集落作業で汗を流す」「地元の人のグループに入る」。最終的には「地元の人と結婚し、消防団に入ってやっと溶け込めた気がする」
■田舎に過ごしてみると、農業に興味がある人は結構多いと感じる
→しかし、日本で農業をしているのは240万人(兼業農家込)。これだけでカロリーベースの38%を支えている
→農村への注目もあるので、築130年の古民家でホームステイ型の農家民泊「たえんどん」を開業
■農的生活の実践
→専業農家でも兼業農家でもない、生活に「農」を取り入れる農的生活を実践している
→メインの収入にはならないが、炭焼き・林業・ヤギの飼育(除草用)、水稲共同栽培、みそづくりなどを行う。。。農村暮らしは工夫の宝庫で楽しい。一人ではできないので仲間作りが大事
■県議会議員の秘書
→天下国家を語る“大文字の政治”と身近なインフラである“小文字の政治”があり、県議会議員事務所は後者のお仕事
→町議や市議は町の声を集めて、国から予算をとってくるようなイメージ
→地方政治における既存勢力としての自民党の強さを感じる。生活に身近であり、仏教に近い感じがしている
■小規模自治体で暮らすことの面白み
→「人の顔が見える」「全体がみえる」「行政が身近」といったことは都会にない面白み
→自分が役立てること、やれることの実感がある
といったことが心に残りました。
やはり、田舎への移住は簡単なものではないのだと改めて感じるとともに、反面、溶け込めれば小さなコミュニティだけに、頼られる・やりがいも感じるだろうなと思いました。
なお、現在首藤さんは、宅建や行政書士などの資格を取得・勉強中で、こうした資格を使って更に「できること」を増やされていくそうです。
鴨川、東京から2時間弱で行けるそうなので、ぜひ一度遊びにいって「農的生活」を体験したいと思います。
首藤さん、この度は貴重な機会をありがとうございました。