4月のTAPの社内勉強会は、ご近所オフィス事業でもお世話になっている武蔵野市開発公社の山木敬史様に
『都市のスキマを活かす小さなまちづくり』
をテーマにご講演をいただきました。

武蔵野市開発公社様は、武蔵野市の外郭団体であり、都市再生推進法人として、吉祥寺の魅力や価値向上に取り組む法人です。

一般的な自治体の補助金に頼る外郭団体と異なり、商業ビルの運営で自立した経営を行い、そこで得た利益をまちの魅力や価値を高める取り組みに還元する事業を展開されています。

山木様は日本経済新聞社から大学院を出て、ソニーに転職、建築に興味を持たれて再度大学に入り、2級建築士を取得されましたが、「建物一つでは街を変えることはできない」と、今の会社で吉祥寺エリアのまちづくりに取り組んでいらっしゃるという異色のご経歴です。

以下、ご講演の学びメモです。

  • 昔は「街づくり=都市計画=公共施設などのハードの施策」であったが、今は、「街づくり=地域計画=ソフトが大事」
  • 吉祥寺という町のリアルとネットの定点調査を行い、出店する企業にマーケティングデータを提供し、出店するきっかけを作っている
  • 日本は人口減少社会ではあるが、武蔵野市の人口は都市への人口移動トレンドから今後30年増加が予想されている(コロナ前のデータではあるが)
  • その対策として町として容積率を上げ続けるのかというと、そのような対策は
    1.インフラキャパに限界がある
    2.高層ビルの大規模修繕方法の確立がされいるとはいいきれない
    といった点から、今まで通り行うかというと難しい
  • そのため、高層化に頼らない都市空間の高度利用が必要になり、武蔵野市開発公社としてはオープン空間の利活用を目指している
  • 町に埋没している資源を利活用するために「物理的」または「時間的」なスキマに目をつけている
  • 時間的なスキマの活用事例で有名なのは「間借りカレー」(日中お休みのお店を間借りしてカレーを出す)
  • 物理的なスキマを狙って行っている活動にポップアップストア(自社が管理しているビルの軒先にある1-2坪の空間に店舗などに突然出店し( ポップアップ)、一定期間で突然消えてしまう店舗のこと)がある
  • 店前通行量が多い吉祥寺エリアであることもあり、ポップアップストアは武蔵野市開発公社に家賃として利益をもたらせているだけでなく、吉祥寺に出店したいと思う次の事業者の発掘・育成にもなっている
  • こうした「物理的」「時間的」なスキマを埋める事業を実現するためには、「法的解釈」と「インターネットの活用」と「低賃料」の3つを組み合わせる必要がある
  • ポップアップストアの事業は、今後自社物件だけでなく、地元のビルの空き地、その後道路や公園、公共施設まで対象を広げて100カ所まで広げたいという目標を持っている

といった学びを頂きました。

今、私達で進めているご近所オフィス事業も、空き家というスキマを活用した事業であるため、武蔵野市開発公社様のポップアップストアの取り組みには参考になることが多かったです。

山木様、素晴らしいご講演を頂き誠にありがとうございました。

 

なお、山木様が取り組まれた吉祥寺のマーケティング調査「キチマチリサーチ」や日本を代表する建築士の隈研吾氏と首都大学の教授で都市計画とデザインの専門家である饗庭伸先生の対談、「吉祥寺フォーラム」については下記の下記のURLでご覧ください。

一般社団法人 武蔵野市開発公社

https://www.m-kaihatsukosha.or.jp/

吉祥寺ポップストアポータル

https://business.nokisaki.com/kichijoji/

キチマチリサーチ

https://www.m-kaihatsukosha.or.jp/urban…/trigger/search/

吉祥寺フォーラム

https://www.m-kaihatsukosha.or.jp/…/kichijoji_forum/