今月のTAP月1勉強会は、1級建築士でNPO都市住宅とまちづくり研究 理事の田辺誠史さんによる

「環境とつながり」

をテーマにしたご講演をいただきました。

田辺先生は

“パッシブデザイン=受動的なデザイン”

をテーマに、住宅や公共建築物を作る際に、
ー太陽の光や熱
ー自然の風
ー木々の緑 などを活用することで、自然に
“夏は涼しく、冬は暖かい快適な空間を作ること”

を志向されています。

例えば、
ー住宅を作る際には気象庁のデータからその建物に吹く風の向きを考慮して、窓の位置を決める
ー窓の大きさや軒の長さも、同じく気象庁のデータから夏と冬の太陽の入射角を計算して、採光と採熱がベストになるように設定する

といった工夫をされています。

田辺先生のお話によると、設計の良し悪しは

“設計の考え方の起点をどこに置くか”

で異なるとのことですが、田辺さんの場合は

「気持ちよさにこだわる」

という特徴があり、そのためにひと手間も二手間もかけることが、田辺先生の設計の独自固有の価値になっているように感じました。

最近では、この考え方を延長して、街づくり(田辺さんの言葉だと「まち活かし」)にまでお仕事の範囲を広げていらっしゃるそうです。
自分が家を作るのであれば、田辺先生のような自然の力をうまく生かした、パッシブデザインを重視する方に設計をお願いしたいと思いました。

 

田辺先生、貴重なご講演をありがとうございました!